緑内障治療薬
- itami-osteopathy
- 3月31日
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交感神経非選択性刺激薬(ジピべフリン)ー線維柱帯路流出促進
β遮断薬(チモロール・カルテオロール・ベキタロール・レボプノロール)ー房水産生抑制
α₁β遮断薬(ニプラジロール)ー房水産生抑制+ぶどう膜強膜路流出促進
α₁遮断薬(ブナジソン)ーぶどう膜強膜路流出促進
α₁刺激薬(ブリモジニン)ー房水産生抑制+ぶどう膜強膜路流出促進
副交感神経刺激薬(ピロカルピン)ー線維柱帯路流出促進(間接)
プロスタグランジン関連薬(ラタノプロスト・トラポプロスト・タフルプロスト・ピマトプロスト)ーぶどう膜強膜路流出促進
プロスタノイド受容体作動薬(オミデネパグ・イソプロピル)ー線維柱帯路流出促進+ぶどう膜強膜路流出促進
イオンチャネル開口薬(イソプロピルウノプロストン)ー線維柱帯路流出促進(直接)
炭酸脱水素酵素阻害薬(ドルゾラミド・ブリンゾラミド)ー房水産生抑制
ROCK阻害薬(リパスジル)ー線維柱帯路流出促進(直接)
プロスタグランジン関連薬は全身副作用が少なく、眼圧下降作用は最も優れている。一方、β遮断薬は古くから用いられている眼圧下降がよく、使用経験も豊富である。そのためこの2剤が事実上の第一、第二選択薬であるが、β遮断薬は点眼薬でも心臓や気管支への副作用が出現することがある。α₁受容体作動薬は気管支への作用がなく、今後成人では第二選択薬になる可能性がある。Rhoキナーゼ阻害薬は蛋白リン酸化酵素の一種Rhoキナーゼ(ROCK)を阻害し、主流出路からの房水流出を促進して眼圧を下降させる。主流出路に直接作用する唯一の薬剤であり、既存薬とは作用点が異なるため併用によりいっそうの眼圧下降効果が期待できる。緑内障治療薬でも眼圧コントロールが不良な場合や視野変化が進行する場合にはレーザー治療や観血的手術の適応となる。眼圧が非常に高い場合は、高張浸透圧薬であるマンニトールの点滴や炭酸脱水酵素阻害薬であるアセタゾラミド(ダイアモックス)の内服が緊急措置として頻用される。
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