top of page
検索
itami-osteopathy

脳腸相関

腸は第二の脳といわれるぐらいで、脳の助けがなくても自律できる部分もあるが、実はお互いに密接にかかわりあっている。

人間以外の生物でも脳でストレスを感じるとおなかが痛くなり、便意を催すことが知られていて、反対に腸に病原菌が感染すると、脳で不安が増すとの研究報告もある。

脳と腸は自律神経系や液性因子(ホルモンやサイトカインなど)を介して密に関連していることが知られている。この双方向的な関連を「脳腸相関」と言う。

これが、器質的ではなく、機能的な疾患である過敏性腸症候群の病態を考えるうえで重要になってくる。

過敏性腸症候群とは、腹痛あるいは腹部不快感が1ヵ月につき3日以上あるものが3か月以上続き、その腹痛あるいは腹部不快感が、

1、排便によって警戒する 2、排便頻度の変化で始まる 3、便性状の変化で始まる

この3つ便通異常の2つ以上の症状を伴うものとされています。


・ストレス下での脳から腸へのシグナル

視床下部室傍核ー副腎皮質刺激ホルモン放出因子(CRF)

              ↓↓

  下垂体前葉ー副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)

              ↓↓

     副腎皮質-糖質コルチコイド

              ↓↓

  ストレスに適応する様々な生体反応


・消化管から脳への侵害刺激信号

消化管内腔の粘膜細胞→迷走神経下神経節→延髄孤束核

     ↓

   脊髄後根→脊髄後角→脊髄視床路

             脊髄網様体路

               ↓

              視床→島・帯状回・前頭前野


ここで興味を引くのは、帯状回、特に膝下部前帯状回です。

ここは、健常者が悲しみを感じた時に活性化する部分です。うつ病患や過敏性腸症候群では、この部位の活性が過剰で、薬や認知行動療法などで症状が緩和されると、この部位の活性化が下がるようです。


・消化管粘膜の感覚閾値低下

・前帯状回の活性亢進

なぜそうなるのか?

はっきりとはわかっていないようですが、腸内フローラも関係しているようです。

糞便移植なんて言うのもあるみたいです。

私、抗生物質の飲み過ぎも関係してくるのではと思います。     

   

  

閲覧数:18回0件のコメント

最新記事

すべて表示

注目されるリンパ管の機能

眼の毛様体から産生される房水はシュレム管という管から排出されて、眼圧の調節を受けるが、このシュレム管がリンパ管と似た性質を持つことが報告された。シュレム管の機能不全は老化と共に構造的に脆弱になるため、房水の排出機能の低下により眼圧が高くなって、視神経障害(緑内障)が発生し失...

自律神経から見たパーキンソン病

パーキンソン病とは、「振戦」と呼ばれるふるえ、筋肉が硬くなってこわばる「筋固縮」、動作が緩慢になり俊敏な動きができなくなる「寡動・無動」、体のバランスがとれずに転倒しやすくなる「姿勢反射障害」の四大症状が現れる病気です。 どのようにそのような症状が現れるのか?...

Comments


bottom of page