昨日は甲状腺の機能亢進のバセドー病でしたが、今日は甲状腺の機能低下で、その80%が橋本病の終末像として起こる病態だとされています。
実は橋本病も自己免疫疾患で、免疫系が関与しています。
バセドウ病では免疫細胞であるB細胞がTSH(甲状腺刺激ホルモン)受容体に、くっつく抗体を作くるので、甲状腺ホルモンがたくさん出てしまう。
橋本病では免疫細胞のT細胞が甲状腺の細胞自体を攻撃してしまいます。そのため、甲状腺が炎症を起こし、甲状腺ホルモンの分泌が低下してしまいます。
甲状腺機能低下症は、粘液水腫とも呼ばれます。
普通の浮腫は指で押すと圧痕が残りますが、粘液水腫のむくみは弾力があり指で押しても圧痕を残しません。
粘液水腫は皮膚線維芽細胞で産生されるヒアルロン酸やコンドロイチン硫酸など水を抱える性質を持った物質が皮下組織に沈着するためです。
その症状が眼瞼浮腫、口唇の肥厚、舌肥大、嗄声、体重増加。
新陳代謝低下の症状が易疲労、記憶力低下、眉毛外側1/3の脱毛、毛髪の乾燥、徐脈・心不全、寒がり、月経過多、便秘・食欲不振・筋肉痛・こむらがえり、肩こり。
バセドウ病と同様に症状は多岐にわたります。
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